近年のコーヒーの進歩は目まぐるしく、日本にいるだけでは掴みきれないコーヒーの世界が広がっています。
その中でも、分かる範囲で現在のコーヒー事情を解説していきます。
2004年に世界に衝撃を与えたエスメラルダ農園のゲイシャですが、あれから早19年の年月が経ちました。
それ以前からある同クラスのコーヒーもありますが、それ以降も同クラスのコーヒーがどんどん生まれてきています。
下の図をご覧ください。
こちらは、コーヒーのクラスを分かり易く解説する為に作成した図になります。
一番下にコモデティと呼ばれるコーヒーがあります。コモデティは多くの喫茶店や缶コーヒー等に用いられる生産地域を特定しない国ごとに仕分けされた安価なアラビカ種コーヒーになります。(ブラジルサントスNo2や、ガテマラSHB等が挙げられます。)
無論、このコモデティの中でもクラス分けがありますが、ここでは触れません。
そこから上は主に生産地域が特定されており、品種も特定されている一般的にスペシャルティコーヒーと呼ばれるアラビカ種コーヒーになりますが、Dクラスのコーヒーがスペシャルティコーヒーの中では最も普及しているコーヒーとなり、多くの焙煎屋さんで目にする事ができるコーヒーになります。
そして、上のクラスに上がれば上がる程その数は減少していき、特定のお店若しくはそもそも日本に入って来る事さえないコーヒーもあります。
Sクラスのコーヒーは、例えば先に述べたエスメラルダ農園オークションロットになりますが、こちらの価格は100g当たり10000円を超えていきます。
そして、我々がその存在を知ろうが知るまいが、世界中の様々な農園では更なる品質のコーヒーを目指して、次々と素晴らしいコーヒーが生み出されています。
その中には、単純に良質な土壌で育まれるコーヒーもあれば、様々な取り組み(精製法等)により未だ嘗てない味わいのコーヒーを育てたり、エスメラルダ農園の様に特定の畑ごとに細かく区分けしてその中から最良のコーヒー栽培を行っている農園もあります。
こうしてできた素晴らしいコーヒー豆をそれぞれの農園は、品評会に送り出し高い評価を得る事で農園の知名度を上げると共に、高価格でそれらのコーヒー豆が取引されるよう日々切磋琢磨しています。